SPring-8の高輝度な放射光を活用した
構造生物学研究環境の開発と整備を行っています

遠隔実験

概要

SPring-8では、自動サンプルチェンジャー等の導入による自動化が進み、遠隔地の研究者がインターネット経由でX線回折実験を行うシステムが2011B期より導入され、お使いいただいています。遠隔地からの移動により実験以外に多くの時間を取られることなく実験が可能となる点で好評をいただいていましたが、近年の回折実験の高度化、機器の高性能化に伴い、遠隔実験に使用するクライアントソフトウェアが対応できない状況になっておりました。
そこで、我々は、ビームラインと同等の測定環境を提供することが可能となるリモートデスクトップシステムを使用した遠隔操作システムの開発を進めてまいりました。現段階はシステム開発は終了しており、試用段階となっております。利用に際してセキュリティの関係で使用できるソフトウェアの制限がありますが、従来のビームラインで行える回折実験を遠隔操作することが可能になっております。今後、利用実績を積むことで正式な運用、改善が進むと思われますので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

実施可能予定ビームライン共用ビームライン:BL45XU

遠隔操作システムVer.2

本システムでは、リモートデスクトップソフトウェアであるNoMachineを使用し、ビームラインで使用する測定環境(※セキュリティのため使用できるソフトウェアに制限があります)をインターネットを通じ提供し、回折実験をビームラインと同様に行うことができます。


ユーザー認証によるセキュアなシステム

信頼性の高いシステムとするために、SPring-8へのネットワーク接続にはVPNベースのユーザー認証システムを、ビームラインへの接続にはビームタイム中に限り接続が許可されるユーザーアカウントシステムを導入しています。ビームタイムを配分されたユーザーには認証キーとユーザー名、パスワードをお送りします。

試料とデータのやり取り

情報漏えいを防ぐため、測定データは管理されたアカウント別に保存されます。また、試料はあらかじめクライオピンで凍結し、Uni-puckあるいはSPACE trayに格納されたものをビームライン担当者と宅配便でやりとりしていただきます。 測定したデータはユーザーに送付していただいた記憶媒体に保存し、郵送で返却いたします。

利用条件

  • 実験責任者もしくは共同実験者のいずれかがSPring-8構造生物ビームラインの操作経験を有すること。
  • 遠隔で操作する者は、播磨地区放射線障害予防規程で定める放射線業務従事者であること。(※1)
  • 遠隔での操作に当たっては、リモート測定に関する安全講習を受講すること。(※2)
  • リモート接続・認証、システム操作、試料輸送等の詳細については、遠隔実験に関する手順書や担当者の指示に従って、利用・実施すること。
  1. 外来放射線作業者登録申請時の作業内容を”リモート実験(立入なし)”として申請書にサインの上、ご返送いただいた場合の教育訓練はオンラインにて受講可能です。 なお、後日来所して放射光実験される際には、変更手続きの上、SPring-8サイトでの教育訓練が必要となります。
  2. マニュアル等の資料をお送りいたします。内容を理解していただいた上で教育記録にサインをいただきご返送ください。年度ごとに1回実施いたします。

利用方法

早期の運用開始を目指し、開発を進めております。
利用をご検討の方は下記のお問い合わせ先までご連絡ください。

お問い合わせ先

タンパク質結晶回折実験用の遠隔操作システムは現在開発中の段階であり、詳細に関しては、下記お問い合わせ先までお気軽にお尋ねください。

担当者e-mail (後ろに@spring8.or.jp)
水野伸宏nmizuno